「社団戦レポート」(1) | 月下の調べ♪のステージ

「社団戦レポート」(1)

社会人団体リーグ戦(東京アマチュア将棋連盟 主催)、毎年6月~11月にかけて行われる7人一組の団体戦大会で、各リーグ内16チームの総当り戦が行われる。今回で16回を数え、参加チームは126チームである。選手の882人に多数の応援の方々を含めた1000人以上が、会場の「産業貿易センター浜松町館 」の3Fフロアに一同に会する。アマチュアのスター選手や有名な将棋愛好家、プロ棋士も来場したりして機会次第では直接お話できたりするところが魅力の一つだ。


我々インターネット将棋サークル「友遊クラブ 」が参加するのは今回が初めてのことだ。ほとんどのチームが会社や大学の将棋部、あるいは地域の将棋サークルで、純粋にネット将棋のサークルとして参加するのはどうも初めての取り組みらしい。


今回の出場メンバーは、ちっちさん(東京単身赴任 50代)、まささん(千葉 50代)、江戸川さん(千葉 50代)、パブルさん(長野 30代)、はぶはぶさん(東京 30代)、をいらこと月下の調べ♪(東京 30代)、それとタカシゲ君だ。チームリーダーの府中さん(東京 50代)は今回裏方及び控えに徹することになった。頭が下がります。


タカシゲ君はたまさんの息子さん。今年12歳で中学生になったばかりだ。今回の社団戦に出場するために、家族四人で遠方から上京して来てくれた。まだまだ将棋は荒削りの感があるが、中盤以降の激しい応酬に力を発揮するタイプ。将棋倶楽部24のレーティングでは最高が2000点を超えていて、今回のメンバーでは一番強いと言えるだろう。ポイントゲッターとして、また当チームの看板として、力を発揮して欲しい存在だ。


当チームは3部赤というリーグに組み込まれていて、今日は四回戦が汲まれている。持ち時間は30分で秒読みは30秒だからかなり長いほうの部類。長い対局は1時間半ほどかかる計算になるから、開始の10:00から昼休みも考えると終わる頃にはもうすっかり夕方になる。


試合開始前、をいらのとなりに座ったタカシゲ君はずいぶん緊張している様子で、しきりに話しかけてくる。彼と直接会うのはこれが3度目で、最初は人見知りからほとんど会話にならなかったが、生将棋をしたりお食事したりバドミントンをしたり、交流を重ねていくうちに自然に打ち解けてくれたのが嬉しい。大丈夫、対局がはじまったら自然とそこに集中するからと言葉をかける。


一回戦は専大グリーントップというチーム。専修大学将棋部のOB会とのことだが、皆さん若い。こういうチームは強い、というのが経験則である。をいらの目の前に座ったお兄さんも20代だろうか、少し尖った印象を受け、将棋もきっと強いのだろうと想像させられる。こういう相手はやっつけてこそ自信と調子がつくものだ、と闘志を充填したところで試合開始となった。