「社団戦レポート」(4) | 月下の調べ♪のステージ

「社団戦レポート」(4)

3回戦の開始時刻を待つ会場は、勝っているチームはもちろん、うまく結果を出せないでいるところも、みんな活気に満ちている。一日中将棋を満喫できると言うこと自体が、ここにいる全員の喜びなのだ。あちゃ~連敗ですかと、某企業チームのとくもりさん(東京 30代?女性)は友遊クラブのメンバーで、以前から本大会に出られていたのだが、こちらの様子を伺いに来てくれた。4部リーグで参加されているらしい。4部リーグといえば、小学生ばかりのチームがあったり、女性ばかりのチームもある。ほんわかムードと言ったら失礼だろうか。傍から観ている側としては微笑ましい光景だ。子供たちの保護者のお母さんたちも来ていて、女性の彩があることがこの大会を華やかで楽しいものにしてくれているような気がする。


3回戦の相手は東京農大OB会、またしても学生将棋部OBチームである。前回までとちがうのは、をいらの相手が白髪交じりのおじさんだったことだ。社会人になってから本格的に将棋を始めたをいらは、社会人になってから将棋を始めても、それは楽しいものだし、もちろん強くなれるということを証明してみせたいという気持ちを持っている。正直に学生将棋出身の方を羨ましく思う一方で、負かしてやりたいというある種の敵対心があるのだ。今回は年齢の負い目はない。もし相手が居飛車できたら・・・まだ出していない得意戦法を胸に勝負に臨む。▲7六歩、△3四歩・・・。


 月下スペシャル炸裂~っ!


 オリジナル戦法がうまくいって、作戦勝ちから仕掛ける。おじさん「あっいけね~」大優勢に持ち込むことができた。あとは相手に桂馬を打たせないように、こうやって角を利かせておけば大丈夫。勝ちはすぐそこ♪、とノータイムで銀をタダ取りした手が、しかし致命傷となった。飛車を切られる手をうっかりしていたんですよ・・・。こちらの角が居なくなって、桂馬を打たれて、簡単に寄せられてしまった。・・・無念の投了。府中さんごめんなさ~い。おじさん御機嫌で「まさか桂馬打たせてもらえると思わなかったからさ、わはは」く、くやちい。局後の検討は短く終える。

 

 江戸川さんのボヤキがまた聞こえる。左となりのパブルさんももう負け寸前だ。また戦況は悪そうだな。パブルさんの最期を看取ることにしよう・・・。あれ?相手が飛車金両取の角打ちを逸する。飛車が逃げ回っているうちに徐々に相手玉が狭くなっていって、パブルさん得意の終盤の攻め合いの形になった。ようやく相手が詰めろを掛けてきたとき、パブルさんが香車を成り捨てて、桂馬を打って、飛車を切って・・・相手玉を詰ました!お見事~♪はぶはぶさんも勝って、チームは2勝5敗となった。


観戦のたまさん、「0勝、1勝、2勝ときたから、次は3勝だね」3勝4敗じゃチーム負けでダメじゃ~ん、と突っ込んであはは、和やかな雰囲気になる。楽しく応援してくれている人がいるっていうのは気持ちの面で大きいんだけど、それにしてもたまさんはいつも周りの人たちを楽しくさせるパワーに溢れた人だなぁ。そして、たまさんの一家がとても仲がいいのはこの人の力だということを、をいらは知っている。


 四回戦がはじまるまでの間たかしげクンと遊んでいると、たまさんがとある若い主婦らしき方とお話しているのに気付く。お知り合いなのだろうか?とちらちら監察してると、その方はどうも選手としてきている小学生?の女の子のママさんらしいことがわかる。そのメガネの女の子のピブスを見てみると、同じ3部赤リーグの「光OKACHI」チームじゃないか。いずれ当たるときがくる。あの女の子はどんな将棋を指すのだろう。その時が楽しみだ。


 そしてその2人に混じって話すにこやかな人が一人、あっ盲太さんだー!盲太さんはアメブロガー先輩で、持ち前の母性本能くすぐりキャラが奏功してお笑いブログ のほうは女性を中心に大人気だ。盲太さんとはゆうべ将棋倶楽部24でお会いしていて「よろしかったら応援に来てくださいね」とチャットで話していたのだが、義理に堅く女性に柔らかいこの方、きっと用事があったのだろうけれど、都合をつけて本当に会場に足を運んできてくれた。


 こうなったら特別出演だね♪


府中さんの粋なはからいで、まささんの代打として盲太さんが四回戦に出場することになった。