「社団戦レポート」(5) | 月下の調べ♪のステージ

「社団戦レポート」(5)

四回戦の相手は「TOKATSU2」というチーム。どうも「統括」チームなのでそれをローマ字にされたとのことのようだ。これまでの3チームと違ってあまり尖った印象を受けない、ほんわかムードのチームだ。

ちなみにチームのネーミングは自由で、楽しい名前は注目を浴びる。実例をあげてみよう。


 北千住猛爆隊 (ひよこ と たまご の2チームあります)

 フェアリープリンセス (女性ばかりのチームのようです)


楽しい仲間で作ったというのが伝わってきそうなチーム名ですね


 話を本題に戻そう。相手チームの特筆すべきところは、なんと言っても大将が少年だったことだ。このリーグで大将を務めるとなると、プロを目指しているコだったり、小中学生の全国大会に顔を出す強豪の場合が多い。うちのチームのタカシゲくんもそれは同じで、ひょんなところから交流が広がるものだ。もちとん今回のオーダーはタカシゲくんを大将にして、この少年とぶつける。


をいらの相手は体格のいいお兄さんで、年の頃は30前後といったところだろうか。同年代と勝手に思わせてもらって、ライバル心に火を灯し、本日最後の戦いに残った力を注ぎこむ。よろしくおねがいしま~す。相手は四間飛車から角交換を迫ってきて、向かい飛車からの速攻に切り替えた。あらら、これはどうやればいいんだ?対策がわからない・・・。随分持ち時間を使わされて、結局反撃の拠点だけを残して撤退せざるを得なくなった。


相手が攻め込んできてこちらの桂香をむしりとってくる。こちらも反撃の馬とと金を作って、桂香をいただきつつ、相手美濃囲いの堅い側面を攻撃にかかる。こうしてみると相手の攻めは手数がかかっているので結構いい勝負だ。香車で飛車を取られてしまうが、攻撃陣は相手の金を捕獲する戦果を挙げて終盤戦に突入する。


 桂馬と香車が多く手に入った。相手が馬を引きつけてきたのを期に、それを目標にして香車というロケット台を1つ、2つと設置していく。相手の美濃囲いは上部からの攻めに弱いのでこういう縦の攻めが有効だ。馬も捕獲できて、優勢を意識する。


 をいらが決め手を放った。詰めろ竜取りで事実上勝負を決着付けるものだったが、相手の方はそこから時間を使って大いに粘った。竜を取られて攻め手がなくなっても、と金攻めを狙われてジリ貧状態になっても、時間いっぱいに使って、とにかく詰まないようにと指してなかなか投げてくれない。左右の対局をみるとどちらも優勢で、遠くからの江戸川さんのボヤキも聞こえない。今回はチームは優勢のようだが、なぜか遠くの府中さんやたまさんたちギャラリーは緊張感を失っていなかった。


やがてをいらの相手は受けがなくなり投了。左右の対局も連鎖反応を起こしたかのようにばたばたと終局を迎える。他の対局は些少なりとも周りに影響を与えているらしいところが団体戦っぽい。チームの士気を考えると、をいらの相手がなかなか投げなかった意味も理解できるように思えた。しばしの感想戦を終え、まだ対局中のタカシゲくんの対局を観にいくことにする。