「ステイゴールド女」 プロローグ | 月下の調べ♪のステージ

「ステイゴールド女」 プロローグ

プロローグ ~ステイゴールド その戦跡とあらましについて~

馬名ステイゴールド、1994年北海道白老ファーム産。父サンデーサイレンス、母ゴールデンサッシュ(母の父ディクタス)。1996年12月競走馬デビュー、2001年12月引退、生涯成績50戦7勝。

この彼の紹介文でまず目に付くのは、今は亡き偉大なる父の名と、50戦という一線級の中央馬としては類い稀なるレース数である。父は日本競馬界空前の大種牡馬で、この馬もその素質を3歳(新表記、満年齢)のクラシック戦線で開花させるものと期待されて育ったが、平均馬体重430kg弱(他の一線級の馬は概ね470~510kg程度)という数字が示すようにいたって小柄。五十数kgの、騎手という名の「おもり」を背負って走るレース「競馬」においては明らかに不利な体格だった。さらに加えて持ち前の激しい気性が扱いを難しくしていた。3歳時は阿寒湖特別を勝ち、クラシック最後の菊花賞になんとか出走を果たすも結果は8着。既に発揮されていた長距離馬としての適性に古馬としての後半生の活躍をわずかながら期待するしかない、そうとも思われた当時の成績であった。

なお4歳になって以降、50戦めのレース「香港ヴァーズ(国際G1)」までの彼の主な戦績は、本編を参照されたい。